歯周病は、心臓病や糖尿病などの全身疾患と関連があることが知られています。
口腔内の健康維持は、むし歯や歯周病の予防だけでなく、全身の健康維持のためにも欠かせません。だからこそ、毎日の歯磨きやデンタルフロスなどの使用、そして定期的な歯科健診を行うことが重要です。
特に、健康保険組合・企業さまにおいては従業員の皆さまの健康管理を行うことで、生産性の向上・医療費抑制に貢献できるほか、従業員満足度の向上やモチベーションにもつながります。

全身の健康維持のためには、正しい知識が必要です。こちらのページではお口に潜む「リスクと予防」ついてご紹介します。

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むし歯

むし歯とは

むし歯は、口腔内の細菌が出す酸で歯が溶けて穴があく状態のことを指し、正式な名前は「う蝕(うしょく)」です。

むし歯の原因は、食べ物や飲み物に含まれる糖分で、この糖分を栄養にした細菌(ミュータンス菌など)が酸を作り、歯の表面を覆うエナメル質を溶かします。(この状態を「脱灰(だっかい)」といいます。)
むし歯が進むと、エナメル質の内側にある柔らかい象牙質まで広がります。さらに悪化すると、歯の神経がある歯髄に達し、強い痛みを引き起こします。この段階に達する前に、早めのケアが大切です。

むし歯の進行について

むし歯の進行状態についてご紹介します。
一般的にむし歯は「C」で表され、「CO」はごく初期のむし歯のことを表します。
※Cは「Caries(カリエス)」の頭文字で、「むし歯」のことです。

CO 初期むし歯

歯の表面のエナメル質が脱灰して白くなっている状態です。痛みなどの症状はありません。

CO初期虫歯

C1 エナメル質のむし歯

歯の表面でとどまっている初期のむし歯で、しっかりした予防で進行を遅らせることが可能です。

C1 エナメル質内の虫歯

C2 象牙質のむし歯

象牙質までむし歯が進行した状態で、大きさによっては詰め物や被せ物をする必要があります。

C2 象牙質に達した虫歯

C3 歯髄に達したむし歯

歯の神経(歯髄)まで進行し、炎症(歯髄炎)が起き、激しい痛みを伴うことがあります。

C3 神経 (歯髄)に達した虫歯

C4 歯質が失われたむし歯

歯がほぼ歯根だけになってしまう末期の状態です。この状態になると抜歯が必要になります。

C4 歯質が失われた虫歯

なぜむし歯になるのか

むし歯は、4つの条件が揃うことで発生するため、適切に対策することで予防が可能です。


  1. お口の中で歯が存在している限り、健康な歯であっても、むし歯になるリスクがあります。
  2. むし歯の原因菌
    お口の中には、むし歯の原因菌が常在しています。これは、ほとんどの人にとって自然な状態であり、完全に除去するのは困難です。
  3. 糖分
    食事やおやつなどで摂る「糖分」は、ミュータンス菌などのエサになります。菌が糖分を分解すると「酸」が発生し、歯を溶かす原因になります。
  4. 時間
    お口の中が長時間酸性に傾くと、歯の表面が少しずつ溶けていきます(脱灰)。頻繁に糖分を摂ったり、だらだら食べ続けることで、脱灰の状態が続き、むし歯のリスクが高まります。
なぜむし歯になるのか

むし歯になってしまったら、進行や再発の予防を

ハミエルが行う歯科健診などでむし歯と判断されたら、まずは歯科医院を受診し、しっかりと治療をしましょう。
そして、毎日のセルフケアを見直し、再度むし歯になることを防ぎましょう。

歯科医院での治療・定期健診

進行したむし歯は自然治癒することがないため、早期発見・早期治療が大切です。初期のむし歯で発見できれば、比較的簡単な治療で改善できます。歯科医院へ行くことを後回しにしてしまうことがないようにしましょう。

毎日のセルフケア

むし歯を進行させないために、エサとなる食べカスをお口の中に放置しないよう、食後の歯磨きをしっかりと行いましょう。特に、プラークが残っている状態であると、むし歯になりやすくなるため、日頃からオーラルケアを行なって口腔環境を整えることがポイントです。

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歯周病

歯周病とは

歯周病とは、歯と歯の隙間や根元の周囲に付着した、細菌が原因となり歯ぐきが腫れることから始まり、重度になると歯が抜けてしまうこともある恐ろしい病気です。

歯周病は、痛みがなく静かに進行していく特徴があります。腫れて気が付いたときには、歯を支えている歯槽骨まで広がり、重度の症状になってしまっていることもあるため定期的な歯科健診が重要です。

歯周病の進行過程

歯周病の進行

中度歯周病まで進行すると

  • 歯と歯の間に食べ物が挟まる
  • 冷たい水・冷たい空気がしみる
  • 噛みしめると痛い・歯が浮く
  • 歯磨きするときに血が出る

重度歯周病まで進行すると

  • 歯が動く
  • 噛めない
  • 酷い口臭
  • 膿が出る
  • 血が出る

歯周病を放置するとどうなる?

歯周病は進行すると「初期の歯周炎」になり、歯ぐきの奥に歯周ポケットができ、歯を支える歯周組織が徐々に壊れ始めます。さらに悪化して「中期の歯周炎」にいたると、歯ぐきがやせ細り、触るとブヨブヨした感触になります。
食べ物が歯に挟まりやすくなり、口臭が強くなるほか、かたい食べ物を噛むことが難しくなるなどの不便も感じるようになります。

末期に近づくと、歯を支える骨である歯槽骨が大幅に減少し、歯の根が露出する状態になります。最終的には、歯がぐらついて自然に抜け落ちてしまうこともあります。

歯周病チェック

  • 息が臭い
  • 口腔内がネバネバしている
  • 歯ぐきが赤い
  • 歯ぐきが腫れている
  • 歯ぐきから血が出る
  • 歯が長く見える
  • 歯がぐらぐらしている
  • 歯ぐきから膿が出ている
  • 歯を噛みしめると痛い

​Disease

全身疾患

全身疾患との関係

歯周病は生活習慣病である糖尿病を悪化させたり、引き起こしてしまうことがあります。また、心臓病や肥満などを招く原因のひとつでもあります。

口腔内の細菌は肺炎を引き起こすことがあるほか、婦人病にも関係が深く、早産などの原因につながることがあります。

このように「お口の問題」は「全身の問題」に関係があります。

全身疾患
認知症

お口と認知症の関係

認知症とは、一度獲得された知的機能が後天的な脳の機能障害によって全般的に低下し、社会生活や日常生活に支障をきたすようになった状態です。

⻭周病によって生じる炎症などの症状が、お口の中だけの炎症 に留まらず、認知症に影響を与えている可能性があることを示唆しています。

噛む力と力の発生

踏ん張ったり、あるいは強い力を発揮するとき、多くの方が知らず知らずのうちに歯を食いしばっています。
残存歯数などにより「力を入れることができるか」も変わるため、スポーツなどの身体能力にも差が出てきます。

「からだの健康はお口の健康から!」

大切な歯を失わないために、毎日のセルフケアに加えて
歯科医院での定期健診やプロケア(歯石除去や歯面クリーニングなど)を受けましょう。

Attention

従業員のお口の健康を一緒に考えてみませんか?

お口と全身の健康のためには、


セルフケアと定期的な歯科健診がかかせません。
治療ではなく、予防のための歯科受診が重要ですが


忙しいと歯科医院の受診がおろそかになりがちです。
まずは出張歯科健診などのサービスで、従業員にお口の健康を意識してもらいましょう。

歯科医師健診風景
出張歯科健診

「出張歯科健診をハミエルがサポート」出張歯科健診をお考えならハミエルへ

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Web歯科問診ハミエル

Web上の問診で簡単にお口のリスクを見える化できるサービスです。

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Web歯科面談コタエル

Webで歯科衛生士に口腔内のお悩みを相談できるサービスです。

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歯周病リスク検査
歯周病リスク検査ペリチェック

自宅で手軽に歯周病の進行状況チェックできるサービスです。

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セミナー Webラーニング
セミナー・Webラーニング

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導入事例 事業主と協力
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